東京大学大学院 総合文化研究科合格者の声 10

東大大学院 総合文化研究科の合格者の方から合格者の声をご投稿いただきました。一言一句変えず、掲載いたします。(昴教育研究所事務局)

私は2022年度の東京大学大学院総合文化研究科に合格しましたが、大学院受験を決意したのは前年10月で、もともとは2023年度の院試を目指すつもりでいました。そのため2023年度に向けて、少し早いかな、と思いつつも昴教育研究所に連絡をとり、高橋先生と面談をさせて頂きました。面談では院試に提出予定だった論文の内容や研究計画について説明しましたが、もう来年(2022年度)受けてみたら?と高橋先生よりご提案を頂き、早速受講を開始しました。講座自体はもちろんのこと、このようなアドバイスを頂いたことにも大変感謝しております。

私が受講した講座は「英語 院試問題演習」「英語 ライティング」「論述対策講座」の3つと、個別に論文・研究計画書の添削をお願いしました。いずれの講座も院試対策としてだけでなく、語学力、専門知識の向上に有用なものでした。以下、簡単にではありますが、各講座の感想を記載させて頂きます(今後はどうなるか分かりませんが、私が受講していた時期はコロナ禍のためオンライン講座でした。また院試も会場受験ではなく、家で課題に取り組みネット提出、面談はオンラインという形式でした。)。

*なお大学院志願者、とくに社会人の方は語学力、バックグラウンドが様々だと思いますので、参考までに志願時点の私の情報を記載させて頂きます。私は4年制大学を卒業してから数年後より通信制大学に通い始め、大学院での専攻に関連する専門科目を学びました。院試でも、通信制大学で執筆した卒業論文をそのまま提出しています。英語についてはTOEFL iBTのスコアでいうとReadingが27、Writingが18という状況でした(第二外国語は私の専攻では不要でした。)。

  • 英語 院試問題演習

「英語 院試問題演習」は院試で出題された過去問に取り組み、提出した解答を先生に採点頂くとともに解説を聞くという流れでした。正直に申し上げると受講する前は、英文なんて無数にあるし演習して効果はあるんだろうか、結局たくさん読んで慣れるしかないのでは…という思いがありました。ですが、受講してすぐにそのような考えは誤りだったことに気付かされました。小説などは違うかもしれませんが、学術的な文章は用いられる表現が似通っているので、そこを集中的に学ぶことで確実に読解力は向上します。とくに重要表現は一回きりではなく、類似したものや少しひねったものを続けて課題として出して頂いたおかげでしっかり定着させることができました。また出題箇所以外の英文に関する解説も詳細に記載頂いており、語彙力を増やすのにも有用でした。さらに課題ごとに最高点や平均点を出して頂けたので、自分の立ち位置が分かり、次はより良い点数をとろうというモチベーションにつながりました。

  • 英語 ライティング

受講前の面談では「英語 院試問題演習」「論述対策講座」は必須、「英語 ライティング」はオプション、というような説明を受けましたが、私にとってはこの講座がもっとも有用でした。和文英訳は英文和訳以上に他人からのフィードバックがないと上達することが難しいと思います。その点、提出した課題に対して文法などの誤りは当然のことながら、より適した単語や文章構成についてもご教示頂き、表現の幅を広げることができました。こういった技術的な話のほか、英文を書くときの考え方についても学ぶことができました。英語と日本語は一対一ではないということは頭では分かっていても、英文を書くことに慣れていないと、どうしても日本語から英語に直訳しがちで英語として不自然な文章になってしまいます。私はまだまだ修行が足りませんが、この講座を通じて英語を書くコツみたいなものを少しつかめたように思います。

  • 論述対策講座

この講座では自分が受験する大学院の過去問を解き、それを先生に添削頂きました。ほかの方の合格体験記でも書かれていますが、この添削に付けられているコメントの量が毎回千字程度とすごい量です。先生の専門外の内容であっても鋭いコメントを頂けるので、その知識量にも驚かされます。こういった先生からのフィードバックによって論述の構成力などの向上につなげられるのですが、まずその前提として文章を書く、という作業自体が重要なことだと思います。これまで書籍等を通じて学んできた学説等を自分で説明しようとすると上手く説明できないことがあります。このような曖昧な知識を文章化することで、本当に自分のものにできたと実感することができます。また頭の中で考えていた研究につなげられそうなネタを試しに書いたこともありましたが、いざ文章に起こしてみるとロジックが破綻していることに気付きそれらを修正することもありました。論述対策講座は毎週結構な量の文章を書く必要があり負担は大きかったのですが、単に文章を書くスキル以上のものを得ることができたと感じています。

上記講座のほか、論文・研究計画書の添削では、その内容について先生も一緒に悩んで頂き、忌憚なきご意見を頂いたことで自分の考えを整理することができました。またそれ以外にも、面談やメールにて院試自体についてもお伺いすることができ、安心して院試に臨むことができました。昴教育研究所での受講は半年間と短いものでしたが、院試合格だけでなく、その先へとつながる力も頂けたと思います。最後になりましたが、本当にありがとうございました。

以上が、お寄せいただいた「合格者の声」です。(昴教育研究所事務局)

東大総合文化研究科、別の合格者の方の体験記です。あわせてご参照ください。

東京大学 総合文化研究科・京都大学 文学研究科・早稲田大学 文学研究科合格体験記

東京大学 総合文化研究科合格体験記 1

東京大学 総合文化研究科合格体験記 2

東京大学 総合文化研究科合格体験記 3

東京大学 総合文化研究科合格体験記 4

東京大学 総合文化研究科合格体験記 5

東京大学 総合文化研究科合格体験記 6

東京大学 総合文化研究科合格体験記 7

東京大学 総合文化研究科合格体験記 8

東京大学 総合文化研究科合格体験記 9

東京大学 総合文化研究科合格体験記 11

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