東京大学大学院 人文社会系研究科 合格者からのメッセージ
私は2014年末に東大の大学院を受験することを決意し、2015年3月には昴教育研究所で勉強させていただくことを決意しました。そして二次試験の結果が出された2016年2月、昴で勉強できたことに心から感謝しました。それから3か月たった今、懐かしい気持ちになりながらこの文章を書いています。私にとって昴での勉強が苦になったことは一度もなく、毎週の楽しみですらありました。そしてまた大学院生となった今も、その時の勉強に技術としても、精神面でも支えられています。
昴教育研究所在学時の記憶を振り返りつつ院試対策の体験談について記させていただきますが、勉強方法は人それぞれです。そのため自分に合った勉強法を見つけ出すことが、最初にするべき院試対策だと思います。自分の特性に合った勉強法を見つければ、後は突き進むのみです。どうぞ自分を信じてがんばってください。以下あくまでも一例としての、私の場合についてです。私は昔からしゃべりながら覚えるという勉強方法をとっていたため、院試対策も同様のやり方をしました。効率的なやり方ではないですが、自分には一番合っていると思っています。
最初に語学対策について
英語は読解・構文・院試問題演習を、フランス語は構文と読解を受講しました。今までに受けたどの語学の授業よりも面白く、ひきこまれました。自習方法については、基本的には授業で扱った文章を中心にひたすら音読していました。これは高橋先生に教わったやり方です。またその際自信のない単語や熟語が出てきた場合、ノートに書き留めて何度もチェックしました。
専門対策
最終的には専門書を5冊覚えました。最初は音読しながら赤と青のペンで乱暴に線を引き、無機質なページ一枚一枚に自分の跡を残します。これをすることで、書かれた内容に動きを与えることができるためです。次に見ないで内容を声に出します。この時に自分の言葉で内容を表わすことで、頭に定着させていきます。これを何度も繰り返し、できない度に新しい色でマーク付けしていくと、次第にぺらぺらと内容が口に出せるようになりました。
最後に、大学院に合格し入学した後のことについて記させていただきます。目標としていた大学院に入学し、今までとは違った環境での勉強を楽しむ一方、最初の試練は「心細さ」でした。新しい環境・新しい出会いの中、恥ずかしながら私は不安で押し潰れそうな気持ちで4月を過ごしました。そんな時に支えとなったのが、卒論を必死に書き、院試勉強に勤しんだ4年次の記憶です。新しい世界でもっと勉強したい、という気持ちが私にとっての4年生の時の原動力でした。そして大学の指導教官だけでなく、昴の先生方の支えのおかげで、その原動力をきらすことなくひたすら前に進むことができました。せっかく次のステップに上れた今、こんなことでは負けてはいけない。そう思うことで再び前に進む原動力を取り戻すこととなりました。この思いは次の試練でも私を支えてくれるはずです。
これから受験なさる方々、きっと入試が終わるまでの間は忙しくかつ不安でいっぱいだと思います。しかしどうぞそれぞれの原動力に従って前に進んでください。
※ お送りいただいた原稿を一言一句変えずに掲載しております。
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