東京大学大学院 人文社会系研究科 早稲田大学 文学研究科「合格者の声」

東京大学大学院 人文社会系研究科「合格者の声」

>勉強に効率ですとか近道ですとか、そういったものは究極的にはないのだということです。j0040

 

私は春期講習から一年間本科生として昴で英語の勉強をし、二〇一六年度修士課程の院試で、早稲田文研(東洋哲学コース)および東大人社(東アジア思想文化専門)に合格しました。勉強方法や後輩に役立つ情報をということで筆を執らせて頂きます。

読む方が読めば個人を特定できる内容ですが、一切の悪意がないことをはじめにお断り致します。また、あくまで私自身が感じてきたことをまとめたものですので、参考程度にお考え下さいますよう宜しくお願い申し上げます。

◯試験科目

早稲田 九月下旬

一次試験:外国語(英語)・専門(中国思想に関する用語説明・思想史的小論述・漢文訓読)

二次試験:面接(五分程度。希望指導教授の確認後、その教授からの質疑応答など)

東大 一月下旬から二月上旬

一次試験:外国語(英語・中国語)・専門(漢文・現代中国語の和訳や説明を中心とした資料読解および、資料に関する中国思想基礎概念の小論述)

二次試験:卒業論文もしくはそれに代わる論文・面接(三〇分程度。提出した論文および研究計画書(出願資料)に関する質疑応答・入学後に取り組むべき研究課題の説明など)

◯過去問について

過去問は確実に入手することを強く勧めます。

早稲田の場合web上で入手することも可能ですが、大抵各専修室に現物(著作権等の関係でカットされていない版)が存在します。億劫に思わず、足を運んで確認してみて下さい。

東大の場合、問い合わせの上、それなりな値段で購入することとなります。昴は先生に言えばコピーを取らせてくれます。

利用については解くということより、分析することを重視すればよいかと思います。とりわけ専門科目は出るものがある程度決まっているので、きちんと対策をすれば高得点が狙えます。ちなみに早稲田文研は足切り点クリアではなく合計点が各コースの設けた基準を満たすと合格となるそうです。採点は糊名(受験番号・名前を隠すこと)して行われるため、合格発表まで教授も誰が合格したかわからないそうです。東大の基準等は分かりませんが、情報開示室で段階別評価の成績を知ることができます。

◯勉強方法

英語

昴の授業(構文・長文・院試演習)の復習を主にしました。復習の仕方は高橋先生のご教授に基づくのみで、とりわけ工夫はしませんでした。詳細は他の方の「合格者の声」をご覧になられたり、授業に参加されたりしてご確認下さい。

その他、早稲田の試験後の数週間で洋書を二冊読みました。この営みは英語に対する忍耐力がつき、冬頃からじわじわと成績が良くなったようにも思います。が、私は英語をとても不得手としておりますので、私の情報より他の方の情報の方が有意義かと思いますので、これ以上はやめます。とにかく、学部で早稲田教育に補欠合格した以外全滅した人間の英語力が、昴を通じて飛躍的に上がったということだけ強調します。本当によかった。

中国語

新宿にある工学院大学孔子学院に通い、会話の学習を中心にしました。

孔子学院とは日本の文部省に該当する中国の国家機関(教育部と言います)が、中国語を世界に普及させる目的で全国に設置している語学学校です。学生だと一万円で二〇回(各九〇分)の授業を受けられます。

私が会話を中心に学習したのは、多少の訳があります。というのも実は私大学院浪人を一年間しており、前年度の東大の試験の際、既に文法書を一冊(相原茂『whyにこたえるはじめての中国語』)終え、発音以外の基礎は一通り身につけていたのです。しかも漢文の知識も若干あり(今思えば無に等しいレベルでしたが)、東大の前年度の一次試験では英語より中国語の方が好成績だった次第です。ですから、初学者の方は、まず文法の基礎を押さえるところから始められるとよいかと思います。

とはいえ、会話を中心とした勉強は口と耳から言語を習得できますので、結果的に非常によかったと思います。昴でも英語の復習は音読を中心としています。やはり言語は音だなと実感しました。リズムがあります(多分)。具体的にはダイアログの暗記が出来る程度に発音練習を繰り返しました。

その他、HSKを受験しました。試験勉強という強制力によって(これは語学学校に通うという強制力と同じ原理ですが)、勉強を自然とするようになりますので、資格試験も学習のペースを作るのに有用だと思います。ちなみに九月に三級、一二月に四級を受けました。一週間程度過去問演習などを集中して行っただけですが、副詞や接続詞などをまとめて覚えるのに好機会でした。東大の試験でも落ち着いて構文を捉えることができたので、とりわけ四級の単語は確実に記憶してよかったと思います。

漢文

知り合いの先生に一対一で勉強を見てもらいました。毎週一日、テキストを徹底的に予習した上で、勉強会当日に訓読してゆき、間違えたところを指摘して頂く形式でした。とはいえ、一般的な話に還元出来ないので、何もこの点について助言出来ません。すいません。ですが、もし知り合いの中に漢文を自由に使いこなし、かつ教育熱心で後輩思いでらっしゃる方がおありでしたら、一年間でもお願いすると良いかもしれません。以下の論文の件も同様ですが、フットワークの軽さと人脈が大事です。

また、漢文の学習も先生に勧められ、訓読を音読することを復習としました。たとえ古典中国語の音でなくてもリズムがあります(多分)。読み進める量は少なかったのですが、一つ一つ確実に繰り返し音読することで、知識が定着したのだと振り返って思います。具体的には、訳本に一切頼らず張之洞『勧学篇』を全部と王国維『静庵文集』の頭までを読みました。後者は現在進行形で読んでいます。

早稲田専門科目

上述の通り、早稲田(東哲)の専門は三つの大問からなります。過去問を参照にしつつご覧下さい。

大問一(小論一問選択):

教授陣と問題を見比べれば、大まかに誰が問題を作成しているかわかるはずです。自分の就きたい先生の研究領域を理解するにあたって、極めて基礎的な思想史的意義を論述する問題ですので、ある程度ヤマを張れます。A4のルーズリーフ一枚分に満たない文量(二千次程度?)でいくつか事前に回答案を作成しました。もちろん参考書を見ながらです。

私の場合、宋代の研究を主にされている先生に就こうと考えていたので、その先生が作成されている問題からなるべく幅の広いテーマで予想問題を作成しました。そのテーマは、宋代の思想概論・明代の思想概論・明末清初の思想概論・清朝考証学についてです。しかし、いざ蓋を開けてみると傾向が多少変わっており、古代の研究をされている先生の問題を急遽解く運びとなりました。ここ二年の宋学の先生の問題は、二つのタームを比較したりしながら論述させる傾向にあります。(その先生は江戸儒学もご研究されており、日本儒学を専門に希望する受験者用の問題も比較問題になっています。)従って、東大出版の『中国思想文化事典』などを駆使してテーマ論述の対策をしてもよかったと反省しております。

大問二(語句説明六問選択):

所与の用語に対して三行程度の記述が求められます。こちらも参考書を見ながら回答案を作成しました。中国思想に限った話であれば、狩野直喜『中国哲学史』を読みながらそこに出てくる人名・著書を拾い、まとめました。勝手な想像ですが、一問当たり五つのポイントが盛り込まれていればまるが来るのではないでしょうか。こういった語句説明は連想ゲームですから、端的にまとめておけば問題ないと思います。

大問三(漢文訓読二問選択・もしくはサンスクリット語を含む英文和訳を一問分として選択しても良い):

受験者の母語や流派を問わず、訓読することが求められます。勉強方法や対策についてご助言できないのは大変申し訳なく存じますが、普段から漢文を読んでいればとりわけ難しい問題ではありません。サンスクリット語について助言出来ることは一切ありません。友人はサンスクリット語を全く訳さず、英文のみを訳して回答したところ、面接でサンスクリットの参考書を紹介されたと笑っていました。しかし、漢文が読めるのが前提の試験なので、インド思想を専攻に希望する方以外は仏教漢文(それは漢文でないという意見は置いておいて)や普通の漢文(?)を重点的に学習することを勧めます。ちなみに完全な白文でなく、点付きの白文です。四庫全書などから引いてくる場合もあるので、たまに誤植があります。本年度は『荘子』天下篇に一文字ありました。(読み慣れていれば、試験場で誤植に気がつきますが、下手に直す必要もないでしょう。)

早稲田面接

とりわけ対策はしませんでした。外部からの受験者は希望する指導教授の顔と名前を覚える程度でよいのではないでしょうか。二次試験は絞るための試験ではありません。が、先生のご著書を読むなどの最低限の礼は尽くすのが無難かと思われます。

東大専門科目

早稲田の試験で作成した回答案の復習を若干行ったものの、あまり多くの時間をペーパー試験対策にはかけませんでした(論文が忙しかったので)。だいたい儒教と宗教の関わりや清朝考証学者について、あるいは理気論の三つが多い気がします。昨年度から一〇行程度の論述が二年連続して出題されています。幅広い知識が必要でしょう。早稲田の試験のように選択問題がない分、得点を安定させるためには相当な知識量と思想史の把握が求められます。分野の壁を作らず中国学全体に関心を持って読書すると良いと思います。上述しましたが、漢文・現代中国語の資料読解が中心ですので、まずは語学力をつけましょう。年度によっては、ほぼ語学力しか問われない場合もあります。

東大論文

私の興味のある領域は清末の政治思想です。しかし、学部が早稲田の東洋哲学コースでしたので、教授陣には清末プロパーの方がおらず、正直困りました。学部時代の指導教授に相談したところ、お一人紹介できる先生がいらっしゃるということでご高配に与りました。

大抵、各大学の研究室には若い学者の発表の場を設ける目的で、学会を主催しているかと思います。その学会はある種の同窓会みたいになっており、学部の方が単身乗り込むにはやや勇気がいりますが、先輩の先生方と知り合うには絶好の場です。紹介された先生もコースの先輩に当たり、かつ東大の院に進学された先生でした。一言仲介役を学部時代の指導教授に担って頂いた上で、例の学会の名簿からお世話になりたい旨をメールで伝え、昼のわずかな時間にご挨拶に上がりました。早稲田の合格発表後一週間以内の出来事だったように記憶しております。

大学の先生には分刻みのスケジュールで動いている方もいらっしゃるので、じっくり丁寧に頻繁にご面倒を見て頂くのは難しいかもしれません。私の場合、大変お人柄の宜しい先生がご多用のところ面倒をみて下さり、幸運に恵まれたと思います。

指導は研究計画書について一回(出願直前)、卒業論文に代わる論文について三回(一一月下旬・一月上旬・一月中旬)行われました。研究計画書は草稿をお渡しして対面でご指導を頂きましたが、論文に関しては、遠方にいらっしゃる先生でしたので、毎回電話で一時間程度ご指導を賜りました。初回は論文の方針が定まり、一万字ほど執筆した段階でデータを転送し、その方針での執筆にゴーサインを頂きました。その際文章表現を若干訂正して頂きました。二回目は書き上がった段階でデータを送り、方針通りに進まなかった部分を考慮しながら、論の強調点や構造を直すようご指摘を頂戴しました。三回目は完成稿として送り、論文に基づいて今後の展望などを面接で述べられるよう準備するようご助言頂きました。その後、微調整を提出前に行いました。

キンコーズで製本したのですが、たまにデータに問題がなくても誤植が起こるので、製本後の確認は怠らない方がよいかと思います。私の場合漢文の引用がぐちゃぐちゃになっていたので、旧字等には要注意です。

執筆に関しては確実なことを確実に述べることを心がけ、あまりダイナミックで概論に終始することがないよう気をつけました。まだまだ私自身勉強中の身なので、皆様に助言できる立場ではございませんが、私もニュートラルな言葉遣いをするように言われましたので、そのようにされるのがよいのかと思います。

東大面接

志望動機や研究分野など、最低限予想できる質問には対策を練りましたが、二回目の面接ということだからか、用意した多くの点は訊かれず、論文への質問が主でした。

まず論文の要約と反省・今後の展望が訊かれました。なるべく勇み足な表現にならないよう、説得力のある形で説明するよう努めました。研究の意義などは研究上の研究意義ではなく、一般に還元した場合の研究意義をトートロジーにならないように答えるよう要求されたので、考えが熟していないものは正直に分からないと答えました。正直ダメかと思いました。メンタルが弱いので。

とはいえ、一次試験と論文自体は自信があったので、堂々と臨みました。ある種の度胸試し(無謀は勇気ではないことを踏まえつつ)みたいなものなので、事前にやることをやりきっていたら対策しようがないものかもしれません。

その他

読書習慣を改めました。四~八月までは研究生(早稲田では一般科目等履修生と呼びますが)として授業に参加し、関連する調べものはなるべくその日のうちに済まし、ゆとりのある日や休日は一日一冊以上教養本を含めて読破するよう心掛けました。そういえば、昨年三月に読んだ『八宗綱要』は決して面白くはない本ですが、仏教の基本タームが網羅されており、いい経験だったように思います。これからも壁を作らず貪欲に、妥協せず学問に励みたく思います。

まとめ

一年の反省・成果としましては、二つの発見があったように思います。

一つに自分で勉強する方法を確立するということがいかに難しいかということです。周りには頼れる大先生がきっといます。礼儀を尽くして真剣に勉強したいのだと伝われば、きっと手を差し伸べて下さります。そうした先生の助言は長年の知恵が凝縮されていますから、決して我流にならず、忠実に確実に実践すれば実りある一年になると頑迷にも信じております。

もう一つにこれだけ詳細に試験対策を述べながらおかしな発言をしますが、勉強に効率ですとか近道ですとか、そういったものは究極的にはないのだということです。つまり、上述の内容も平たく言えば、中国思想に詳しければ解けるだけの話であって、対策などの小手先に捕らわれてはいけないということです。そもそも院試で求められるのは突出した専門知などではなく、ある分野を研究する際、当然の様に知らなければならない知識と語学の運用能力に過ぎないのです。学部時代の指導教授が院浪確定した私を戒めた言葉を引用するなら、「基礎が大事。基礎が必ずしも簡単だとは限らない」と、そういうことです。昴の英語教育は徹底的に基礎力を鍛えてくれたように思います。そうした基礎力を用いて現在は英語文献も積極的に読むようにしておりますが、昨年の未熟な自分に比べ、随分と視野が広がったように感じます。読書が楽しいということはそれだけで幸せなことだと思います。

〇浪人について

こうして一年間を振り返ると随分「意識高い系」な話になってしまいましたが、私自身、決して優秀な学生ではありませんでした。なんせ大学院で浪人していますから。学部二年で第二外国語のドイツ語をさぼりにさぼりC評価のオンパレードをたたき出し(転部の関係で一年生に混じって授業を受けるのがつらいという単純にしてアホな理由です)、慌てて推薦をとるために三年次にGPAを上げる作戦に出るも惜しくも及ばず(スタートラインの段階で惜しくもなんともないです)、四年次には中国語の授業に参加せず、挙句の果てには全く新しい視点のない卒業論文を提出し、見事に浪人致しました。

これまでとりわけ失敗もなく、なんとなく進学してきただけに、当時はかなりショックを受けました。けれども、一年間心を入れ替え学習するのだと誓い、事を始めてからはくよくよしている暇もなく(多少卑屈になりましたが)、あっという間に一年が過ぎ、充実した年だったと今では思っております。もちろん全てを完璧にこなすことはできませんでしたが。

『ドラゴン桜』じゃありませんが、「身の回りにまるをつける」のはいいことだと思います。もし、私のように浪人されている方がいらしたら、せっかく儲けた一年だから、周りに負けずに勉強しようと思ってみてはいかがでしょうか。一年間一生懸命やればきっといいことがあると思います。

修士課程は多くの場合二年間で論文を仕上げなくてはなりません。きちんとした論文が書けなければ、たとえ博士課程の試験に合格していたとしても学者として芽が出ないのは容易に想像できるでしょう。私のこの一年はそういった学術的基礎や問題意識を明確にし、次へと繋げる準備期間だったのだと肯定的にとらえております。

とはいえこれからどのような困難が待ち受けているか、全く想像もつきませんが、少なくとも去年よりは少しの自信と大きな忍耐力がついたように思う次第です。

以上、長々と失礼致しました。それでは皆さん、諦めずに頑張って参りましょう!あなたが積極的である限り、昴はもちろん周りの方々はきっとサポートしてくれるはずです!!

〇補足

一:東大人社と複合文化は稀に試験日がずれるそうです。研究室の状況によっては両方受験するとよいでしょう。本年度・昨年度はずれていませんでしたが、両方合格したという先輩もいます。

二:試験中の手洗い等の退室は、早稲田文研だと記録されていますが、東大人社は記録していませんでした。後者は長丁場ということもあり、語学・専門と二回も行ってしまいましたが、何も問題はありませんでした。ご無理をなさらず、催したら行かれるとよいかと思います。

 

※送られてきた原稿を一字一句変えず、そのまま掲載しています。

※東大・人文社会系の他の合格者の方の体験記です。あわせてご覧ください。

東京大学 人文社会系研究科合格 1

東京大学 人文社会系研究科合格 2

東京大学 人文社会系研究科合格 3

東京大学 人文社会系研究科合格 4

東京大学 人文社会系研究科合格 5

東京大学 人文社会系研究科合格 6

東京大学 人文社会系研究科合格 7

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早稲田大学大学院(文学研究科)博士後期課程「合格者の声」

早稲田大学大学院(文学研究科)博士後期課程「合格者の声」

早稲田大学大学院文学研究科後期博士課程に合格しました。昴には、ほぼ二年間お世話になりました。昴で英語と仏語を学ばせていただきました。j0710

語学の勉強法ですが、英語、仏語ともに、昴の授業で扱われた例文や過去問で、知らないまたは読めない単語、文法、文章があれば、それをノートにメモして、全て覚えるようにしていました。もちろん完璧に暗記するのは難しいのですが、完璧を目指すつもりでやっていました。カンを頼りに読んでしまう自分の悪い癖が少し克服でき、一字一句を大切に読む習慣が身につきました。これを続けることで、英語、仏語の読解力がとても上達できたと思います。

受験する過去問は早いうちに手に入れて、問題の特徴をよくつかんでから、そうした特徴のある問題に対応するための、なるべく長期間の勉強ができるようにするべきだと思います。

論文は高橋先生に読んでいただき、とても有益なコメントや感想をいただくことができました。これを参考に、論文をよりよく修正していくことができたと思っています。

英語、仏語の授業は、高橋先生、中島先生の雑談や、多分野に渡る例文、過去問を通して、自分の学問的な興味が大きく広がり、とても楽しい授業でした。知識が専門分野に狭く偏る傾向は、特にここ何十年の学問の弊害としてよく耳にすることかもしれませんが、大学院に身を置いてみると、このような傾向は少なからず実際に周囲に感じられ、自分もやはりそのような傾向に流されがちになり、これではいけないと思うことがあります。昴では大学院では得られない、多くの分野への興味を得ることができたように思います。

昴で学ぶことで諦めずに受験勉強を続けることができ、また現在、研究を続けることが出来ています。昴の皆様、ありがとうございました。

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東京大学大学院人文社会系研究科 合格者からのメッセージ

東京大学大学院人文社会系研究科 合格者からのメッセージ

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私は、平成28年度の東京大学大学院人文社会系研究科の入試に臨み、合格しました。

入試は1月末(1次試験)~2月初め(2次試験)です。

昴では、入試前年の6月末から、約7か月間ご指導いただきました。

以下に、私の受験勉強の内容のおもなものをご紹介します。

 

【1次試験対策】

英語:

①高橋先生の「院試問題演習」を受講

毎週、実際の入試会場の雰囲気に近い環境で過去問に取り組むようなものであり、

本番に向けてのシュミレーションになったと思います。

扱う過去問は東大のものが多いですが、その他の大学院の問題も出題されます。

実際に入試本番でも、毎週の昴の演習に取り組んでいるような気持ちで、落ち着いて問題を解くことができました。

演習後の復習では、高橋先生の和訳と読み比べながら出題の英文全体を読み、長文に慣れるよう心がけました。

②英単語帳『英単語ターゲット』のSection8まで(800語)を暗記

高橋先生のおすすめで、上記の単語帳の範囲に取り組みました。

毎日1回は、1セクション(100語)を通して、日本語訳を述べました。

間違いなく1セクションを通して述べられるようになるまで、1セクションずつ何度も繰り返し取り組みました。

 

フランス語:

①中島先生の「構文」「読解」を受講

「構文」の毎週の小テストでは、仏文の一文一文をじっくりと正確に訳し、文の構造を理解する訓練をしました。

そのために、テスト用紙を宿題として持ち帰り、翌週提出するという方法を取らせていただきました。

「読解」は、毎週さまざまな大学院入試の過去問を解くことで、入試本番のシミュレーションになりました。

中島先生の明るいお人柄のおかげで、授業は楽しく、厳しい受験勉強の中で励みになります。

②単語帳『キクタン(フランス語初級編)』を暗記

自宅で身の回りの家事などをするときには、付属のCDを再生し、日常的にフランス語に触れ続けるようにしました。

 

専門科目:

①大問対策:高橋先生の「論述対策」を受講

私の志望分野では、毎年英語の論文を読まされ、その要約と、内容に対する自分の意見表明が求められます。

この英語の論文の読解が大変難しく、毎週の過去問演習では、最後までいい点をいただくことができませんでした。

しかし、あきらめずに毎週過去問に取り組んでいたことは、大きな力になっていたのだと思います。

入試本番では、今まで過去問で解いてきたよりも、大変よく書けました。

②小問対策:専門用語を自分の言葉で解説できるように、志望分野の専門辞書を通読

 

【2次試験対策】

卒業論文:

在学中だった大学で指導を受けていたことに加え、東大への提出前には高橋先生にもご添削いただきました。

口述試験:

高橋先生からは、私の志望分野での口述試験で問われそうな質問の傾向をアドバイスいただきました。

また、大学の先生とも相談しながら、自己想定Q&Aを作成し、質問に答える練習をしました。

実際に、高橋先生からご指摘いただいたような質問、自己想定Q&Aに近い質問がありました。

心構えがあったので、落ち着いて答えることができました。

 

―これから受験されるみなさんへ―

私は、昴受講生のみなさんの中では、優秀なほうではなかったと思います。

英語の「院試問題演習」では、いつも平均点前後、

フランス語の「読解」では、いつも問題を時間内に解ききることができず、

専門科目の「論述対策」では、合格安全圏の判定をいただいたことはほとんどありませんでした。

しかし、合格することができました。

あきらめずに勉強しつづけたことが力になり、本番でその力が発揮されたのだと思います。

みなさんも、粘り強く取り組んでください。

そして、独りよがりにならず、昴の先生方や、在学中であれば大学の先生方、

助けてくれる周りの方に相談しながら受験に臨まれると、多くの力を得られると思います。

みなさんの希望が叶いますように!

 

昴の先生のみなさま、本当にありがとうございました。

 

※送られてきた原稿を一字一句変えず、そのまま掲載しています。

東京大学 人文社会系研究科、早稲田大学 文学研究科合格体験記

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 1

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東京大学 人文社会系研究科合格体験記 3

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 4

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東京大学 人文社会系研究科合格体験記 12

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東京大学大学院教育学研究科 合格者からのメッセージ

東京大学大学院教育学研究科合格者からのメッセージ

 

私は2016年度入学の受験で、東京大学大学院教育学研究科に合格することができました。

私自身、試験前の不安な時期に、昴のウェブサイトで合格体験記を読み、とても励まされたので、自分の体験もどなたかのご参考になればと思い、体験記を書かせていただきます。

私は昴教育研究所で、本科生として英語の「読解」「構文」「院試問題演習」「ライティング」と、論述対策の講座を受講し、高橋先生にお世話になりました。教育学研究科の試験が9月でしたので、4月から8月の約5ヶ月間、昴で受験の準備をしたということになります。この間、昴のカリキュラムに則って勉強し、英語も論述も飛躍的に力を伸ばすことができました。月並みな表現ですが、高橋先生のご指導がなければ、合格することはできなかったと思います。

以下、私が取り組んだ英語と論述の勉強について、具体的に書かせていただきます。

英語は、「昴の予習と復習をしっかりする」ということを徹底しました。特に、復習の際の音読が効果的だったのではないかと感じています。「授業で扱った英文を10回音読する」という高橋先生のアドバイスの通り、「読解」と「院試演習」で扱った英文は、ほぼ全て10回以上音読しました。

一週間の過ごし方でいうと、

・火曜日〜金曜日 毎日少しずつ「読解」の予習

・土曜日 ほぼ終日、昴で英語の講座を受講

・日曜日 一日中、前日扱った英文(「読解」「院試演習」)を音読

・月曜日 「構文」の講座で教わった構文をノートにまとめる

というサイクルです。

日曜日に家で音読してばかりいて、少し家族には迷惑がられましたが(笑)、2ヶ月くらい経った頃から、初見の英文をパッと見たときに、文節がかたまりで目に飛び込んでくるようになったといいますか、複雑な文構造でも、SV構造と修飾関係を、それほど苦労せずに掴むことができるようになりました。

また、昴の授業がお休みになるお盆の時期には、高橋先生が教育学研究科の過去問を、授業で扱ったもの以外も和訳をしてくださり共有してくださったことが、とてもありがたかったです。

8月の昴の授業がお休みの時期は、

・過去問をすべて辞書なしで一度解く

・高橋先生が共有してくださった和訳と照らしながら誤っていた箇所を確認

・10回以上音読

ということを繰り返しました。

昴の予習復習以外でやったことは、英単語の学習です。『院単』という単語集を使いました。ただ、私が受験した年の出題は、あまり難しい単語を含む英文ではなかったので、単語を覚えることに使った時間を、多読をすることに使ったほうが、力がついたかもしれないと、後付けですが思ったりもしています。

論述対策講座では、ひと言で表現すると、「アウトプットの方法」を身につけることができたと感じています。もともと、自分が研究したい分野に関連する書籍や論文は、それなりに読んできたつもりだったのですが、院試の問題を見たときに、自分の頭の中にある知識を、どのように論文の形にすればいいかわかりませんでした。

特に「教育と国家の関係について論じよ」「教育と自由の関係について論じよ」といった大きな枠組みの問題が出たときに、どのように自分の研究分野に引きつけて書けばいいのか、はじめは検討[ママ「見当」の誤変換]がつかなかったのですが、論述講座で高橋先生に論文の書き方の基本的な考え方を教わり、たくさん手を動かして実際に書いていくうちに、段々といろんな玉を打ち返せるようになっていきました。

私は受験準備の期間のほとんどを、フルタイムの会社勤めをしながら過ごしたので、睡眠時間を削って体力的につらい時期もありましたが、昴に通ったおかげで、ペースを保って勉強することができました。

「平日の朝は会社に行く前に、○○まではやろう」とか「日曜日に昴の復習は終わらせよう」というふうに、自分を鼓舞しながら一日一日を過ごすことで、徐々に力がついていったのだと思います。

どれだけ全力で準備をしても、受験の直前期には不安になるものだと思います。私もそうでしたが、高橋先生が試験直前の面談の際に、「あなたほど勉強してきた人はいない」という趣旨の励ましのお言葉をくださり、試験当日も強い気持ちで試験に臨むことができました。

改めまして、心から感謝しております。本当にありがとうございました。これから修士課程で、やりたかった研究ができると思うと、楽しみで仕方がありません。研究が順風満帆に進むとは限りませんが、妥協することなく一日一日を過ごしていきたいと思います。

これから受験される皆さん、昴での勉強に全力で取り組めば、試験を突破できる力が必ずつくと思います。私自身の経験からは、英語に関しては、必ず予習をしてわからない部分を明確にしてから授業に臨むことと、復習で音読をする際は、授業で教わったことを反芻しながら、そして大変でも必ず10回することをおすすめしたいです。

(ちなみに私は、教育学研究科に合格後も、昴で英語の勉強を続けたいと思い、他の研究科を受験する予定はありませんでしたが、通年で英語の講座を受講させていただきました。そのおかげで、英語の読解力は一年間とは比べものにならないほど伸びたと感じております。受験後もご指導いただいたことに対しても、感謝しております。)

昨年の私のように、不安な気持ちになっている方が、この体験記を読まれて、もしなにかしらご参考になっていたら、とても嬉しいです。自分が今やっていることを信じて、前進されますことをお祈りしております。

※送られてきた原稿を一字一句変えず、そのまま掲載しています。(ただし【】内は事務局による注釈)

※ 東大・教育学研究科の他の合格者の方の体験記です。あわせてご覧ください。

東京大学 教育学研究科合格体験記 1

東京大学 教育学研究科合格体験記 2

東京大学 教育学研究科合格体験記 3

東京大学 教育学研究科合格体験記 4

東京大学 教育学研究科合格体験記 (勉強法を中心に書いていただきました)

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京都大学大学院 合格者からのメッセージ

 

昴では本科生として、英語は院試演習、上級構文•読解、哲学思想系精読ゼミ、ドイツ語上級、そして論文講座を受講しました。また、廣田先生、高橋先生には卒論、研究計画書の添削もしていただきました。

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大学院の受験勉強をするにあたって、全部自分で勉強するか、昴のような予備校に通うか、非常に悩みました。専門分野や語学は、自分で本を読んだり、大学の授業を復習すればいいのではないかとも思ったからです。

それなので、最初は単科生として院試演習だけを受講していましたが、授業の内容がとてもしっかりしていたので、夏からは本科生として他の授業も取ることにしました。

院試演習では、「限られた時間内で、辞書を使わずに、最大限の評価を得る」というトレーニングを毎週コンスタントに行うことができました。毎回その場で入試問題を解き、その後で解説が行われ、自分が説いた解答は添削され、具体的に点数化されて後日返却されます。受講生にとって、これ以上に効率的な方法はないと思います。このようなきめ細かな指導が可能になるのが、昴の少人数制の最大の利点だと思います。大学受験の時にも、このような指導が受けられていれば…と悔やまれるほどでした。

また、入試で専ら問われるのは文法的な正確さであり、昴では訳出の上でのこうした言葉の論理的な整合性が鍛えられました。「文の構造を自分で説明できる」ことは、これからの学問研究において必須でありながら、大学の学部の講読の授業などではここまで丁寧に面倒を見てはくれないです。

この意味で、例え受験としての結果を出すことができなかったとしても、昴で勉強したことは、受験の範疇を超えて、これからの学問研究のための大きなステップアップになったと確信しています。

院試演習以外でも、高橋先生、廣田先生、宍戸先生には英語、ドイツ語の講読を見ていただきました。予習で全訳を作り、授業ではそれを見ていただきました。こちらも少人数制なので、ただ漫然と授業に出るというのではなく、頻繁に自分が当たるためしっかりと全訳を作って授業に臨んだため、とても勉強になりました。受講生の専門に合わせて教材を選んで頂けるのも、少人数制の利点でした。特に、廣田先生の哲学思想系精読ゼミでは、自分に合わせていただき、ホッブズやロックといった古典を見ていただきました。予習はその日の朝までかかり、先生も厳しく、かなりのトレーニングになりました。

この他にも論文講座や卒論の面談など、様々なところでこの一年間、昴の先生方にお世話になりました。本当にありがとうございました。そしてこれからも、先生方とお話できる機会が持てればと思っています。どうかよろしくお願いします。

※送られてきた原稿を一字一句変えず、そのまま掲載しています。

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東京大学大学院教育学研究科合格の勉強法

 j0030勉強の流れ
4月~7月
専門科目:東大の先生が執筆した教科書・著書をノートにまとめる。
まとめた直後に覚えようと意識しつつ読み返す。
(各分野2冊~3冊)英語:専門分野の教科書を読む 訳書で意味をとれているか確認
研究計画の先行研究を読む
過去問を解く
大学受験向け単語集2200語 暗記
8月
専門科目:まとめたノートを読み返す。研究や概念同士のつながりを理解しているか確認。英語:昴にて、週2回各3時間の講義、また過去問を添削して頂く
大学院受験むけ単語集1800語 暗記9月(一週間程度)
専門科目:過去問や教科書の目次を見て、必要な情報を引き出せるか確認英語:昴の授業の復習
単語総さらい・研究室訪問
自分の大学の教授から院生さんを紹介して頂き、4月の終わりに行いました。
またその院生さんの所属ゼミの聴講をさせてもらったところ、自分の研究テーマとかなり近い分野にも教授の関心があることが分かりました。これは教授のHPにも載っていないことで、実際に聴講しなければ分からなかったと思います。ゼミの後には教授に自分の研究計画が研究室に沿うものか確認して頂き、この研究室をめざそうと決めました。・英語
7月までは、背景知識によって意味の取れてしまう英文しか読んでいませんでした。その状態で過去問をやってみたところさっぱり解けず、独学では無理だと思い昴にお世話になることにしました。
昴では高橋先生と廣田先生から英語を教わりました。大学受験もせず、文法用語に明るくない私でも、お二人の授業はとても理解しやすいものでした。正直授業を申し込んだ時点では、試験まであと一か月程度ではとても間に合わないと思ったのですが、授業を受け始めてからはみるみる過去問が分かりやすくなり、自信をもって試験を受けることができました。合格を頂けるまでの英語力が身についたのは、先生方のきめ細やかなご指導のおかげです。驚くほどご親切に面倒を見てくださったことに、大変感謝しております。

※送られてきた原稿を一字一句変えず、そのまま掲載しています。

※他の東大・教育学研究科の合格者の方の体験記です。あわせてご覧ください。

東京大学 教育学研究科合格体験記 1

東京大学 教育学研究科合格体験記 2

東京大学 教育学研究科合格体験記 3

東京大学 教育学研究科合格体験記 4

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東京大学大学院人文社会系研究科・合格体験記

 

昴・合格体験記

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私は、東京大学人文社会系研究科に合格した者です。昴にお世話になり始めたのは、8月の夏期講習からでした。それまでは、一人で勉強していました。私の場合、東京大学人文社会系の内部の情報を得る人脈が全くなかったので、情報収集から始めることにしました。人文社会系は過去5年分の過去問を販売しているので、それを購入し解いていました。しかし、①モチベーションが持たない、②過去問の答合わせが出来ない、という理由で昴に入塾することにしました。入塾してからは、昴の授業の予習・復習で試験内容への対策はカバーできると判断したため、独自の勉強はしていませんでした。

受験内容→一次試験:第二外国語(フランス語)、専門分野試験

二次試験:論文審査、口述試験

<フランス語> 学部時代の第二外国語が中国語だったことから、フランス語学習はほぼ素人の状態で始まりました。昴では10月から中島先生に教わっていました。フランス語を音声媒体で聞くのが初めてだったので、中島先生の講義を録音し、それを何度も聞いていました。あとは、ノートの左のページにフランス語、右のページに日本語を書いて、それを交互に隠して、日本語からフランス語、フランス語から日本語に翻訳する練習をひたすらしました。とにかく、時間があればフランス語の単語を暗記し、フランス語の歌の歌詞を翻訳したり、ブランド名を覚えたりしました。東大は第二外国語である程度の点数を取らないと、専門の採点すらしてもらえないということを聞いていたので、フランスと名のつくものはできるだけ吸収するようにしました。それでも、全然過去問の点数が上がらず、1月にはさらにスピードアップするために頭の中で考えていることを全てフランス語にしていました。かなりきつかったですが、10月~1月の4カ月間で、ここまで伸びることができるという自信がつきました。

<専門分野> 私の専門はとにかく問題を解く速さを要求されていたので、授業の院試演習でも、細かい訳語を気にせずに速く解く練習をしていました。但し、高橋先生の「翻訳マシンになってください」というアドバイスがなければあそこまで腹をくくれなかったと思います。試験でも、ペース配分を間違えて落ちた受験生が何人もいると思います。私の場合、一問にかけられる時間のリミットを決めて、その時間内に終わらなかったら次の問題に進むというルールで臨みました。フランス語もそうですが、採点者が見ているのは、全体的な文脈をきちんと解釈できているかという点です。したがって名詞や形容詞などの間違いは気にせずに、とにかく文の大きな構造だけは取り違えないようにしました。

<論文> 論文は高橋先生に見て頂きました。私は、すでに修士課程を終えており、その後事務の職員として一年間働きながら昴に通っていたので、修士論文を大幅に改訂する作業から始まりました。実際にとりかかり始めたのは11月の頭からだったので、正直不安もありましたが、なんとか終えることができました。英語で論文を書いたので、先生には内容と英語の両方を見て頂きました。全体的な流れは①論文を先生に提出、②先生からのフィードバック、③再提出、④先生からのフィードバックを繰り返すという形でした。高橋先生は、決して独りよがりに論文を構成せずに、「こんな資料ある?」、「何か思いついたらすぐ言ってね。」、「僕の考えたものと違ったものを取り入れてよいよ。」などと言ってくださり、私の意見をかなり取り入れてくださいました。辛抱強く付き合ってくださり、大変感謝しております。また、なぜこの部分を取り上げたのか、なぜこの論理構成にしたのか、なぜこの英語表現なのか、など理由をきちんと説明して下さるので、納得のいく形で進んでいけました。実際の口述試験でも、本当にその学生が自分で書いた論文かを問うような内容が多かったです。私の場合、高橋先生にきちんと理由を説明していただいていたので、ほとんどの場合沈黙することなく答えられました。

 

昴に本科生として入塾したのが10月からだったので、本当に試験までの4カ月間は怒涛のように過ぎて行きました。特に1月は精神的にかなりきつかったですが、高橋先生が授業の前後で声をかけて下さったり、メールで励まして下さったので、なんとか乗り切ることが出来ました。しかし、やはり4月から入塾しきちんと余裕を持ってやれば良かったなという気持ちが強いです。

終わりに・・・ 今、東大受験を悩んでいる方へ 私は、研究室訪問も大学院の授業の聴講もしていなかったのですが、今回受験してみて東大の人文社会系は先入観なしに受験生を平等に評価してくださるということがよく分かりました。内部生でも容赦なく落ちますし、外部生でもチャンスがあるということが分かりました。受験を迷っている方がいらっしゃるなら一度チャレンジなさることをお勧めします。そして、もし一人では一歩を踏み出せないという方がいらっしゃるなら是非、昴の門を叩いてみてください。その日から、やることが明確になり、もやもやした気持ちは吹っ飛ぶと思います。あとは、ご自分を信じてがんばってくださいね。

※送られてきた原稿を一字一句変えず、そのまま掲載しています。

※東大・人文社会系の他の合格者の方の体験記です。あわせてご覧ください。

東京大学 人文社会系研究科、早稲田大学 文学研究科合格体験記

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 1

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東京大学 人文社会系研究科合格体験記 12

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東京大学大学院人文社会系研究科・合格体験記

東京大学大学院人文社会系研究科 合格者からのメッセージ

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私は二度目の受験で東京大学大学院に合格しました。一度目の受験の際、別の大学院には合格していたので、ひとまずその大学院に進学して様子を見てみることにしたのですが、やはり自分の研究したいことの方向性を考えると東大をもう一度受けたいと思うようになり、合格した大学院に通いながら受験勉強にも取り組むことにしました。

一度目の受験の際には、外国語試験に対する準備が足りていなかったことが反省点の一つです。私は英語とフランス語で受験したのですが、フランス語が全くできませんでした。フランス語は学部の第二外国語の授業で教わった知識をおぼろげに覚えている程度で、それでなんとかなるのではないかという淡い希望を抱いて試験に臨んだのが大きな間違いでした。

再受験のため、院試に向けてのフランス語の問題集をインターネットで探していた時に偶然見つけたのが昴です。はじめはフランス語の授業だけを受けるつもりでいたのですが、英語、専門試験の論述、提出する論文の指導も受けることができると知り、本科生として昴に通うことにしました。

4月から夏休み前(7月)の期間は、進学先の大学院の授業を受けつつ、昴では中島万紀子先生のフランス語(中級演習と構文演習)の授業、高橋勢史先生の英語院試演習と論述講座の授業を受けていました。昴で予習が必要だったのは、フランス語の中級演習だけだったので、大学院の授業も支障なく受けることができましたし、院では専門試験の論述や、提出論文に参考にできそうなことも学べたので大学院と昴を両立させることができたと思います。

志望先の研究室を訪問したのもこの時期だったと思います。研究室では院試に関するお話を伺い、どんな文献が試験に役立ちそうかなど具体的なお話もお聞きすることができました。あと、東大の授業も聴講(非公式に)していたのですが、どのような方向性で受験勉強に取り組めばよいかといったことを把握することができたと思います。一度目の受験の際には研究室訪問や授業を聴講するといったことはせず、過去問だけを手掛かりに勉強していたこともあり、方向性というものを自分なりの解釈だけで把握していて、漠然としか分かっていなかった節があったように思いますが、今回、内部の方のお話を伺うことで具体的な方向性を知ることができたと思います。

夏休み期間(8月~9月)は昴の勉強を中心に、論述や提出論文執筆に向けての文献を読み込んでいました。具体的な授業への取り組みについて触れると、まず、フランス語の授業は、院が夏休みに入ってからは中級演習と構文演習に加えて上級演習も受けていました。中級演習(:訳文を授業前に作成しておくことが必須)では、仏語文章を読むことと訳文を作ることに慣れるのを主目的として取り組んでいたと思います。構文演習(:文法の授業)では、文法のしっかりした知識を身につけること、上級演習では本番試験を意識しながらその場で実際に過去問を解くということをしていました。

論述講座では、先生の講義の後(あるいは前)に、出題された問題を受けてその場で考えたことを論述していく練習をしていました。先生が毎回コメントをくださるので、それを参考にこれからどうしていけばいいかなどを意識することができたと思います。英語院試演習では、英文を日本語に訳出することに慣れるということを念頭において取り組んでいました。これまで読んだ英文は訳出する必要のないものばかりでイメージで意味を理解していた面も多かったのですが、訳出する際に具体的にどのような日本語に表現し直すとよいかということなどを学んでいくことができたと思います。

10月以降は、引き続き昴での勉強に取り組みながら、提出論文執筆に向けて本格的に取り組み始めました。11月にそれまでに読んだ文献を参考に論文の大まかな章立てを決め、12月から本文を書き始めました。(本当はもっと早い時期に書き始める予定だったので、ぎりぎりのスタートで結構焦っていましたが、なんとか提出に間に合うよう書き終えることができました。。)論文執筆以外に、12月・1月はそれまで勉強してきたことの復習を中心に勉強していたと思います。

受験生の方がすると良いのではと思ったことを挙げるとすれば、ひとつは志望する(あるいは興味のある)研究室を訪問することです。もちろんこれが一番重要というわけではないので、「院試受験をするのであれば研究室を訪問しなければならない」、とこだわる必要は全くないです。でも一度目と二度目の受験を比較して、研究室を訪問して内部の方のお話を直接伺うというのは、自分にとっては研究室の方向性を知る上で大きなプラスになったように思うので、ひとまず志望する研究室にコンタクトを取ってみると良いのかなと思います。特に私のように他大学から東大大学院を受けようとする場合には、内部の事情を把握するのに役立つのではないかと思います。

あと、付け加えておくと、志望先の教授に連絡を取るべきかどうか、ということを受験を考えている多くの方は迷われるかと思いますが、まずはその教授が所属している研究室に連絡を取ってから教授に紹介していただく、という手順を踏まれると良いのではないかと思います。もちろん直接連絡を取って全く構わないという先生もいらっしゃって、(あるいは大学院によっては教授に連絡を取ることがむしろ必須である場合もあるので、)そのような場合は特に問題はないと思いますが、中にはそうでない先生もいらっしゃいますし、特にそれまでに全く面識がなく、マニュアル的なアプローチをされることをあまり好まない先生の場合には研究室を通してワンクッションを置いて連絡を取った方がスムーズに事が運ぶと思います。当てはまらない場合も多くあると思いますが、一例として参考にしていただければと思います。

準備過程などは人それぞれなので一概には言えませんが、私の例を挙げると、

(1)過去問を入手してどのような問題が出されるか把握する

(2)過去問を解いて自分の程度を知る

(3)受験勉強を始める(具体的にはフランス語の勉強のし直しと、自分の専門分野に関する文献を読み込むなど)

(4)研究室訪問をする・授業を聴講する(内部の方のお話や、紹介された文献を読むことで研究分野の枠組みの方向性を知る)

(5)論文を書き始める

と、大まかにはこんな感じだったと思います。

一度目の受験の際は(2)の段階までの状態で受けたので落ちて当然だったと思います。でも、これだけでちゃんと合格される方もいらっしゃると思うので一概には言えませんが、ただ私に関して言うと、(フランス語はさておき)志望分野における枠組みがどのような議論をベースに設定されているのかという理解がしっかりできていなかったかと思います。抽象的な表現ですが、枠組みの議論に関する理解を深め、院試で論述する際の方向性を把握するうえで研究室訪問は(私の場合は)大いに役立ったと思います。

あとは、東大は外国語試験でまず足切りが行われるようなので、専門試験にばかり気を取られずに、外国語試験対策もしっかりなさっておかれることをお勧めします。じっさい、研究室を訪問した際に担当していただいた方にも「外国語をちゃんと勉強しておくように」と何度も言われたので、外国語に関しては参考にしていただいて損はないかと思います。

とりとめもなく長々と書かせていただきましたが、だいたい以上になります。

私個人の成り行きをつらつらと書いていったので、分かりにくい箇所も多々あるかと思いますが、院試の勉強に取り組む際の参考になればと思います。

最後となりましたが、お世話になった昴の先生方、一年間ご指導していただき本当にありがとうございました。

※送られてきた原稿を一字一句変えず、そのまま掲載しています。

東京大学 人文社会系研究科、早稲田大学 文学研究科合格体験記

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 1

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 2

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 3

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 4

東京大学 人文社会系研究科合格体験記 6

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東京大学大学院総合文化研究科・人文社会系研究科等 合格者の声から

東京大学大学院総合文化研究科・人文社会系研究科 合格者の声から

合格者から寄せられた報告メールの一部をそのまま掲載しました。

 

・受かりましたー⁽⁽ ◟(∗ ˊωˋ ∗)◞ ⁾⁾

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廣田先生、ご指導いただき、ありがとうございました。うれしくて、今日はずっと、掲示板を撮った写真をずっと眺めていました。が、それも今日までにして、修士論文に向けて気を引き締めていこうと思います! スペイン語もだらだら毎日やっていたんですが、明日からしっかりやろうと思い直しました! 大学院に入っても、ご指導、よろしくお願いします!! (東京大学大学院総合文化研究科合格)

・本当にお世話になりました! 高橋先生のご指導なしには、この結果はありえませんでした。英語の対策は授業と音読中心の復習のみでしたが、試験仕様ではない、きちんとした英語の力が身につきました。先生の指導・アドバイスを愚直に実践し、くりかえすことが何よりも効果的だったと思います。また論述対策の授業は「書く練習」ができる貴重な機会でした。書くというアウトプット作業だけでなく、丁寧かつ次につながる気づきをくれる解説、インプット作業が定期的にセットで行えたこの時間はかなり価値あるものでした。一年間英語と論述(日本語)の両方を高橋先生に指導していただいたことで、トータルには「ことばを扱う力」が格段に成長しました。論述の訓練があってこそ英語が上達があったと思っています。そのよいサイクルが合格、そして自力の引き伸ばしに結びつきました。論文も〆切ギリギリまで指導してくださり、本当に感謝しています。個人的には、専攻以外の分野についても触れる機会が多かったことは印象的で、とてもたのしかったです。それがきっかけで勉強した分野、手に取った本もあり、視野が広がりました。こんなにも刺激的な場はないでしょう。昴にお世話になって本当によかったです。ありがとうございました。(東京大学大学院総合文化研究科合格)

・無事合格しました。色々とご指導、本当にありがとうございました。今後もよろしくお願いします。(東京大学大学院総合文化研究科合格)

・合格しました! 本当に高橋先生のおかげです。なかなかスケジュール通り進められない中、論文の方向性や掘り下げるべきポイントや深度などについて、いつも的確なアドバイスを下さったり、また、不安になった時には勇気付けて下さったり、先生のご指導がなければ、今回の合格はなかったのではないかと思います。本当にありがとうございました。(東京大学大学院総合文化研究科合格)

・高橋先生から大学院での勉強や受験に関するお話をうかがえたことで、目標が明確化し、視野が確実に広がりました。本当に感謝しております。授業でも、自分の和訳に添削をいただいたことで、自分の弱点、癖が可視化され、とても勉強になりました。その後、自分の受験勉強でも、添削していただいたものを見返したりし、大変活用させていただきました。今はまだまだ、本当に未熟で知識不足ですので、今後、しっかり勉強を頑張って、成長していきたいと思っています。本当に、ありがとうございました。廣田先生にも、どうぞよろしくお伝えください。(東京大学大学院人文社会系研究科合格)

・本当にお世話になりました。高橋先生の講義は、今までの英語の講義の中で最も印象的で、効果的なものでした。(中略)二次面接の時に、なんとアメリカ人の先生が居て、高橋先生が手入れをしてくれた英語の研究計画書を眺めながら「これ、誰かに直してもらったと思うんだけど、率直に言ってどのくらい赤くなりました?」と尋ねられました。その時に、あまりに緊張していたので「あ、真っ赤になりました。」と正直に答えてしまい、それを聞いたアメリカ人の先生が机に顔面をぶつけそうになっていたので(本当です)、正直もうダメかも…と思っていたのですが、大丈夫でした。それもこれも高橋先生のおかげです。自分独りだったら180%の確率で不合格だったでしょう。いや、無事に受験すらできていなかったでしょう。細かいところまで全部引っ張ってくれて、本当にありがとうございました。(東京大学大学院人文社会系研究科合格)

・昴では英語とフランス語を受講しました。入試では語学の出来がとても重要で、自分で勉強するだけではとても不安でした。昴の授業では、見落としがちな文法、意外な頻出単語、論説・小説などさまざまなタイプの文章をとりあげて解説してくださって、とても分かりやすく、合格できたのは昴でお世話になったおかげです。先生方のお話はいつもおもしろく、扱った文章にからめてお話してくださる文系の学問についてのさまざまなこと(いまどんな研究手法が注目されているか、とか、難しい専門用語の意味 、留学中のご経験など)のお話も楽しく、また非常に貴重でした。高橋先生には、英語だけでなく論文もみていただいて、先生にいただいたアドバイスのおかげで書きあげることができ、とても感謝しております。先生方は先輩研究者としてすごく実際的なアドバイスもくださるのでとても心強いです。本当にお世話になりました。ありがとうございました。(東京大学大学院人文社会系研究科合格)

・お世話になっております。先日はお忙しいなか、どうもありがとうございました。そして嬉しいお知らせですが、無事、情報学環に合格することができました。当初予定していた相関社会ではないものの、逆にメディアという馴染みのある分野に落ち着いて良かったと今は思っています。これは本当に高橋先生のご指導のおかげだと思います。アカデミック初心者の私でしたが、高橋生のフーコー論をはじめとする哲学談義は、大変刺激的でした。口述試験前日には、力が入り過ぎておかしな資料を作ってしまいましたが、冷静な視点でご指導くださり、ジャーナリズムの限界を認識できて良かったです。また分からないことが出て来たら、ご連絡させていただくことがあるかもしれませんが、引き続きよろしくお願いいたします。高橋先生をはじめ廣田先生の今後のさらなるご活躍に期待しております。本当に、お世話になりました。(東京大学大学院情報学環・学際情報学府合格)

・昴では院試に向けての勉強と、大学院で研究していくための土台づくり(もっとも、それが院試が行われる意味なのだとは思いますが)をしていくことが出来たと思います。先生方には本当に丁寧で的確なご指導していただき、おかげで志望校に合格することができました。本当にありがとうございました。(東京大学大学院人文社会系研究科合格)

・昨日,修士課程終了の発表があり,修士修了と博士進学,ともにパスすることができました.ここまでくることができたのも,学士入学以来、昴でお助けいただいたからにほかなりまん.どうもありがとうございました.取り急ぎ,ご報告にて失礼いたします.(東京大学大学院人文社会系研究科博士課程合格)

・お世話になっておりますSです。京都大学人間・環境研究科に合格致しました。東大受験はせずに、これで院試を終えようと思います。一年半大変お世話になりました。ありがとうございました。(2015年10月の昴事務局宛のメールから)

東京大学文学部(学士入学)合格者の声

2016年、東京大学文学部(学士入学)に合格された、昴の受講生Nさんからのメールの一部を紹介します。

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フランス語は、中島先生の読解の授業で用意された過去問を繰り返し確認したことで知識が定着しましたし、英語と論述は、高橋先生に過去問をみていただいたことが自信につながりました。正直なところ、訳文や文章の論理展開など、入試の直前で不安な中、高橋先生に褒めていただけたのがとても救われるような思いでした。本当にありがとうございました。 専門を変えてまた学部3年からということで、新しい気持ちでまたやっていこうと思います。これからも機会がありましたらよろしくお願いいたします。