東京大学大学院総合文化研究科「合格者の声」から
2013年より以前の受講者の方たちの合格体験記です。体験記の筆者の方たちの中には――もちろんお名前は出せませんが――研究で成果を残され、折に触れお名前を見かけるようになった方、また、大学で常勤の仕事を得て、着実にキャリアを前進させている方が複数含まれます。
・大学四年の時、浪人が決まり、卒業もしてしまい、途方に暮れていた中、ご縁があり昴に入りました。昴では、(大学のゼミ以上に!?)とても熱心にご指導いただき、とても興味深い授業(ゼミ)を受けることができ、本当に充実した一年になりました。周りの人からは浪人は大変だったでしょうとよく言われますが、苦痛どころか勉強が楽しい!であっという間に過ぎてしまった一年間でした(もちろん試験の直前はさすがにヒーヒー言ってましたが。笑)。昴は単に受験に合格することのみを目的とするのではなく、何よりも研究していくことの楽しさや意義を共有できる場であると思います。昴らしさを痛感した場面にはこんなものがありました。例えば、授業外の時間にも毎週のように沢山勉強会を開いてくださいました。また、先生も一生徒として、一緒に昴の授業を受けてらっしゃる授業もありました。他の予備校の様子はわかりませんが、昴では先生が(先生と生徒という)垣根を越えてご自身も常に学問を一緒に追求していこうとする姿勢があります。だからこそ、研究する楽しさを共有する場がうまれるのだなと思います。院生になっても、また学びに来たいな…と思う日々です。本当に一年間ありがとうございました。
・私は廣田先生と高橋先生にお世話になりましたが、授業を受けるなかで、大学院についての豊富な知識、高度なゼミのような授業形式、教師の学問的教養の高さを体感いたしました。大学院受験というのは大学受験に比べて攻略方法が極めて不透明だと思います。私はいくつもの大学院のゼミに参入して教授に相談しながらも、自分の研究にはどこがベストか、到達能力がどの程度あり何が欠けているのかについて確信を持てないでいました。様々な大学院を知りつくしている昴の先生方からそれに対し、親身なアドバイスをいただき、その結果3カ月の対策で良い結果が出せました。昴の雰囲気はというと、大学のゼミのような場所です。良いゼミというのは博覧強記の教授が進学したい学生に対し進学先についての的確なアドバイス(どこの大学院の環境が向いているか、教授の研究との相性はどうか、入るために必要な資質を備えるには何を学べばよいか)を与えられるゼミだと思います。また、学生たちが切磋琢磨して学問に励める議論の場として働き、自らの論文の質も高められる場である必要があります。昴はこの両方の条件を備えた場でした。(とりわけ廣田先生の英語の授業のなかには英語というかゼミのような授業があっておすすめです。)私自身も塾で教えていますが、塾にとって(学校にとってもですが)教師の質は命です。教師のレベル以上のことを教えることは当然不可能だからです。昴は教師の学問的教養の高さにこだわっていますが、そのおかげで深い洞察力を得る助けを生徒に与えることができる場になっています。受験はもちろん研究の場を求める人にとっても昴は素晴らしい場所だと思います。非常に豊かな時間でした。これからも先生と議論できればいいなと思います。どうもありがとうございました。
・今まで数々の予備校に通いましたが、昴ほど親身になってくれる予備校は初めてです。計画書や卒論、答案の添削だけでなく、面接のためにたくさんのアドバイスをいただき、自信を持って試験に臨むことが出来ました。昴と出会えていなければ東大大学院合格は実現しなかったと思います。本当にお世話になりました。ありがとうございました。
・昴には約二年間お世話になりました。途中、出産という予想外の出来事があったため、長い時間が必要でしたが、それでも昴の先生方の指導のおかげで、最短で合格することができたと思っています。二年前は、個人的かつ重いテーマを昇華できずにただ研究したいという強い意志だけがありました。それを昴で先生方のご協力の下、徐々に実のあるものにすることができました。廣田先生には、特に一年目にお世話になりました。廣田先生の英語の授業は予習復習の量が多く、それにより英語の理解力は十分鍛えられました。またそれ以外にも、授業を通して学問に取り組む姿勢のあり方のようなものも私としては学ばせていただいたように思います。二年目は、出産後で十分に自分の時間を作ることが難しかったので、オーダーメイドコースで高橋先生に指導していただきました。指導内容は、英語、論文、専門科目対策をお願いしました。週一回の授業でしたが、非常に内容の濃いもので苦しいこともありましたが、高橋先生に励まされながら、非常に楽しく論文や受験対策をすることができたと思っています。この昴での二年間がなければ、今の私はいません。どれだけ時間がかかっても、強い意志さえあれば、昴はその思いに応えてくれる場所です。非常に貴重な学び舎ですので、これからも末永く続けていただきたいです。本当にありがとうございました(またお世話になるかもしれませんが、そのときはまたよろしくお願いします)。
・私は半年間、単科生として、その後1年間、本科生として昴に通いました。昴は少人数制で先生との距離も近く、自分の関心テーマや語学のレベルなどをよく把握していただいていたので、語学も提出論文も非常に効率よく進めることができました。本科生は一定数までいくらでもクラスをとることができるので、水曜日から日曜日まで週5で通っていた時期もありました。予習・復習もかなりの量で苦戦しましたが、同じテーマに関心をもつ生徒にクラスで出会うなど、お互い切磋琢磨しながら1年半という短い期間に大量の知識を取得し、充実した昴生活を送ることができました。廣田先生、高橋先生本当にお世話になりました。これからも遊びにいかせてください。
・昴では廣田先生と高橋先生にお世話になりました。英語、専門科目の指導はもちろん、特殊な専門での私の論文も熱心に読み込んでくださり、するどい批判をいただきました。いつも感激していました。廣田先生は、私の変なテーマの卒業論文を何度も何度も添削してくださりました。おかげで大学にも自信を持って提出できました。私は自分の大学と昴と東大と、計三回の口頭試問を経験したのですが、それぞれの立場から批判される内容が少しずつ異なるのがおもしろいと思いました。廣田先生には、特に理論や用語のことをつっこまれましたが、東大の人類学ではやはりマテリアルな部分への批判が多かったです。また芸大では、音楽についていわれました。とてもいい経験になりました。廣田先生の問題意識の高さを見習います。高橋先生は、英語のことやフェミニズムのことで質問したときに、長大なメールで答えてくださりました。英語の勉強が自分のなかで飽和状態にあったのですが、それを打ち破るきっかけを与えてくれたと思っています。高橋先生のように、美しい日本語訳を作れるようになりたいです。また読んだほうがいい本をたくさん紹介していただいたのですが、そのいずれもが的確すぎるほど的確なチョイスで、院試だけでなく今後の学びにも役立つに違いないものとなりました。院試がおわってからも、今後の勉強方法について相談させていただいています。昴の先生方の優しさに慣れすぎて、東大の口頭試問が恐ろしく感じられたほどです。廣田先生は、決して嘘をついて持ち上げたりしませんでした。メリットとデメリットを客観的に伝え、自分に何が足りないかを気づかせてくださりました。高橋先生のメールは、勉強のことに関する内容であるにもかかわらず、とても楽しく書かれていました。特にフェミニズムの話のときはものすごく刺激的でした。いつも返信を楽しみにしていました。今後も機会があれば昴に顔を出させていただきたいです。また、なんらかの形で、今後大学院を受験する方々のためになることができれば、と思います。本当にありがとうございました!
・高橋先生、柏木先生、中島先生とも、高い能力を持っていらっしゃって、教え方や教える内容も素晴らしいものでした。特に惜しみなく知識を伝授してくださる姿勢がご立派で、大いに知的好奇心を刺激されました。殊に論述対策講座においては、高橋先生に研究計画書や提出論文のご指導迄して戴き、大変お世話になりました。また英語の模擬試験形式の授業はためになりました。音楽大学で音楽学を専攻していたので、学際型大学院を受けるに当たって、他学問分野を専攻している受験生と刺激を与えあうことができたのも、大きなメリットでした。とかく音楽に視野が集中しがちな中で、視野を広げるのに大いに寄与しました。一年間ありがとうございました。
・昴にはこの一年間大変お世話になりました。昨年の3月に大学院の浪人をすることに決め、正直何をどのように勉強すればいいのかわからない状態で出会ったのが昴でした。語学(英語、独語)では文法の確認や、文献を精読する方法を学ぶことができました。また、論文や研究計画書の書き方も丁寧に教えていただきました。試験に提出する論文を書く際も、ゼミ形式の授業で発表の機会をいただいたり、廣田先生からアドバイスをいただけたことは、計画性の乏しい私には非常に助けになりました。昴で自分と同じように大学院進学を目指す仲間に出会い、彼らのレベルの高さに刺激を受けることができたのもありがたかったです。浪人生活をなんとか乗り切り、第一志望の大学院に合格することができたことに大変感謝しています。一人ではこの一年間の大半を無駄にしてしまっていたかもしれません。ありがとうございました。
・予習をしっかりしていかないとついていけない授業の存在が、継続する力となりました。東京大学の大学院を目指す「同志」と出会えるのも昴の魅力のひとつだと思います。長時間にわたる「院試直前対策講座」は過酷でしたが、このおかげで当日の試験も辛くなく、いつものリズムで解けました。
・英語は「英語院試問題演習」を受講し、論文は高橋先生に見て頂きました。<英語>英文和訳の勉強をまともにするのは初めてでしたが、授業を通じて、正しい英文解釈の方法、和訳の手法をしっかりと学ぶことができました。また、毎回の添削から、自分の弱点にも気がつくことができました。<論文>論文を書き始める前は不安ばかりでしたが、高橋先生からのコメントをいつも楽しみに頑張ることができました。また、高橋先生の指導から、学部生の時の自分にはなかった研究に対する新たな視点を持つことができるようになりました。特に、高橋先生のコメントやすすめていたいだいた文献から、知識面でとても成長できたと思います。二次試験の面接では、高橋先生から教わったことをもとに、自信をもって回答することができました。仕事と勉強の両立は、体力的にも精神的にも辛く大変なものでしたが、高橋先生に励まし、支えていただいたおかげで、合格を手に入れることができました。また、高橋先生との勉強を通じて、将来の目標も明確なものとなりました。一年間ありがとうございました。
・英語とフランス語を受講していました。それぞれの先生方の専門のテキストを使用することで、知的視野が拡がり、語学だけでなく様々な教養(具体的には精神分析、美学、法哲学、批評etc…)の一端にも触れることができたと思います。ただの文法書での「お勉強」に満足していない知的好奇心旺盛な方に、是非昴をお勧めしたいと思います!
・廣田先生、高橋先生、中島先生、お久しぶりです。先日発表があり、無事に2次試験も通過致しました。美術系の大学にいっていたので、外国語などほとんどやっていなかったのですが、廣田先生、高橋先生の丁寧で、単なる受験勉強に終わらない英語文献読解、また「アー、べ-、セー」からフランス語を教えて頂いた中島先生の授業のおかげで、無事に合格できました。ほんとうにありがとうございました。昴での授業は、単なる受験のための外国語の勉強というよりも、文献精読を行うという面が強く、毎回授業で用いられるテクストは非常に刺激的であり、興味をもって読むことが出来ました(デカルトの「方法序説」の授業は、ぜひ続けて下さい)。今後も、昴で得た力を基礎にして、大学院における研究活動を進めていきたいと思っております。ほんとうに、どうもありがとうございました。